百間外伝 第13話 阿房列車の人模様【戦後/中】

「国鉄文士」の殻を破る跳躍台

戦争が終わるや、国労が結成され、国鉄は政治の季節に入る。中村武志や平山三郎ら「作家の卵」たちも編集や執筆などに動き出すが、創作と闘争のはざまに立たされた。昭和25年に百間が平山を連れて旅立った「阿房列車」シリーズは、国鉄文士たちが独り立ちする跳躍台となった。=敬称略、約1万1900字

百間外伝 第12話 阿房列車の人模様【戦前/上】

中村武志・平山三郎ら「国鉄人」心酔

「阿房列車」は一日にして成らず。乗り物好きの百間の周辺に、作家志願の国鉄マンがいつのまにか集まって、雑誌から中村武志や平山三郎らが巣立っていく。食糧難や応召、そして空襲の苦難に耐えて名シリーズの素地ができた。=敬称略、約1万700字

満目青山

貴婦人(栃木県日光市)

誰が最初に小田代ヶ原に一本だけポツンと生えている白樺の木を貴婦人と呼んだのだろうか。風景愛好家のアイドルだ。