百間外伝 第11話
近代史研究家 山本一生
風船のように空に消えた版画家。戦前は奇抜な画想が、百間のほか日夏耿之介や佐藤春夫らに愛され、童話や随筆などにも才筆を揮ったが、戦時に孤立し飢え渇えた。空襲で焼け出され、瓦礫の空き地にカボチャを植えて露命をつないだが、終戦翌年に力尽きた。本コラムの表題「これくん風到来」は、彼を懸命に救おうとした百間への感激のことばである。=敬称略、約1万3400字
ジャーナリスト 富永 久
東アジアのキングピン、台湾が「藍色(国民党)ウェーブ」に呑まれた。11月の地方選で南部以外の主要市県で「緑色」の与党民進党が惨敗、首都台北決戦でも蒋介石の曾孫が市長を奪回して、蔡英文総統は党主席を辞任した。2024年1月の総統選で政権交代が起きれば、3期目の習近平中国は労せずして台湾を抱き寄せられる。米国も内政干渉は難しく、日本に忍びよる孤立。=敬称略 約6100字
百間外伝 第10話
森田草平の旗色すこぶる悪し。漱石門下の後味の悪い「法政騒動」に巻き込まれた百間は、この宿敵を生涯許さない。『実説艸平記』の霊験あらたか、後世に草平の悪しきイメージがみごとに定着した。だが、家庭では正妻と別居、心中未遂やら三男の精神障害やらと火宅の人。大空襲や疎開など苦労の連続で、その戦中日記は読むに足る。=敬称略、約1万4400字
百間外伝第9話
小鳥好きの百間と相性のいい愛鳥家の俳人、大橋古日は、岡山同郷で誰からも愛された。百間の文章に泪して暗唱するほど惚れこみ、六高ゆかりの俳誌の編輯兼発行人となり、戦時中の百間を何くれとなく助けた。が、いつしか遠ざかり、千葉大津倉の草莽に消えてしまう。=敬称略、約1万2400字
山本一郎「新・無縫地帯」ブログ
個人投資家・作家 山本一郎
コロナ「興亡」記 ワクチン接種5
チーム「ストイカ」
外苑利権と東京五輪 【2】
外苑利権と東京五輪 【1】
百間外伝 第8話
百間外伝 第7話 長野初の青春3
コロナ「興亡」記 ワクチン接種4
北茨城の海で偶然出くわした一組の家族、 旅館の浴衣姿で静かに海を眺めていた。 平和な時間が流れていく
阿部重夫(平凡社)
山本一生(中央公論新社)
デイヴィッド・フォスター・ウォレス(阿部重夫訳・河出書房新社)
フィリップ・K・ディック(阿部重夫訳・早川書房)
エルンスト・ユンガー(阿部重夫訳・田畑書店)
フィリップ・K・ディック(阿部重夫訳・早川書房)
デビッド・フォスター・ウォレス(阿部重夫訳・田畑書店)