無縫地帯

Twitterアカウント凍結の謎と、プラットフォーム事業者の責任について

Twitter社がやり取りの意味を把握しないまま単語によるアカウント凍結を繰り返していると見られる問題で、表現の自由やTwitterのインフラ事業者としての責務が守られない事情について考察しました。

19年3月18日ごろ、私が法人で運用していたTwitterアカウント(@kirik_game)が凍結になりました。凍結に至った理由も良く分かりません。ウェブメディアやスポーツ紙などから凍結理由に関する取材のお申込みなどもたくさんありましたが、私自身も何が理由で凍結されたのかも分かりませんので、対外的にお話するのは控えておりました。

この凍結に関し、私のツイートが不適切だと通報した方の何人かから「通報はしたものの凍結までされるとは思わなかった」というお詫びを兼ねたご連絡もいただきました。

いくつかのご連絡を見る限り、どうやら通報されて凍結に至った理由は「逮捕された新井浩文とピエール瀧との間に囲まれて写真に写っている女優・山本美月が次の逮捕者として怪しいのではないか」という第三者の書き込みに対し、私が「そのような連想で逮捕情報を書くのはNG」などと引用リツイートした内容に不穏当な単語が混ざっていたことのようです。

ただし、正確な凍結理由はTwitter社とのやり取りでは明示されず、このままTwitterを使っていても何が地雷になるか分からない状態で、また過去にも私の個人のアカウント(@kirik)も凍結されています。Twitterでしかやり取りできないウェブ上の友人たちもおりましたし、主にアプリゲームなどでは事前登録の受付でTwitterが使えないとなると何かと不便です。どうにかならないのかなとも思う一方、いままで過剰なほどTwitterに依存してきた部分もなきにしもあらずなので、Twitter社の規約に逆らって新たなアカウントを作成することはせず、そのまま個人でのTwitterは利用を控えようと思っています。

なお、複数件のお問い合わせがありましたが、個人での執筆については引き続き個人会社の公式サイトほか、Facebook、Twitterでは有志が告知アカウントを作成してくださったので、そちらをフォローして戴ければ助かります。

山本一郎公式Facebookページ(Facebook)
山本一郎非公式アカウント(Twitter)

Twitter社からは、凍結について「凍結になった場合、どのツイートがどのルールに違反しているのかを、メールにて、より具体的にご連絡するようにいたします」とのアナウンスが出ていますが、実際にはどのツイートが問題になったのか具体的なメールは来ていません。

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また、Twitterではやり取りのコンテクストや意味を読み解かず、単純に単語が自動的に弾かれて凍結される被害も多発しているようです。言葉や表現、主張を扱うプラットフォームとして他国以上に日本で浸透しているTwitter社が、このような形で雑なコミュニティ管理を続けていくようであれば表現の自由に対する問題を抱えていることは疑いようがなく、単語検索と通報で適当に処理するだけの統制にならないよう切に願う次第です。