明石市長・泉房穂氏の暴言をよく読むと、市民の命を守るための正論である件
明石市長・泉房穂氏が、市内の道路拡幅工事の用地買収が進まないことに絡み、2年前に市役所職員に対して暴言を吐いたとされる問題で陳謝しましたが、よく読むとちゃんとした政治家じゃないかと思えてなりません。
もうすぐ明石市も市長選間近ということで、2年前の暴言問題がなぜいまクローズアップされるのかを考えるといろんな思いが去来する物件ではあるのですが、物言いについては折り目正しく品行方正な私としてはどんな暴言を明石市長の泉房穂さんが放ったのだろうと興味を持って、見物に行ったわけです。
今年の選挙:参院選は混戦模様4月に統一地方選も(毎日新聞 19/1/6)
【速報】明石市長が「燃やしてしまえ」発言で謝罪会見「許されない発言だと深く反省」(FNNプライムオンライン 19/1/29)
確かに「燃やしてしまえ」ってのは不穏当な発言で、立ち退きに応じていない建物を燃やそうと思ったら自分の発言が燃えてしまった画期的な事案であるのは良く分かるのですが、神戸新聞に掲載されていた問題とされる明石市長泉さんの発言を全部読んでみると、全然違うニュアンスで喋っていることが分かります。
部下に「辞表出しても許さんぞ」「自分の家売れ」明石市長の暴言詳報 (神戸新聞NEXT 19/1/29)
市長「何考えて仕事しとんねん。ごめんですむか、こんなもん。7年間放置して、たった1軒残ってもうて。どうする気やったん」市長、ブチ切れであります。暴言はほんといけませんよね。暴言なんて吐いたことのない私がそう思うんですから、読者もみんなきっとそう思っていると感じます。
市長「とにかく今月中に頭下げて説得して判付いてもうてください。あと1軒だけです。
ここは人が死にました。角で女性が死んで、それがきっかけでこの事業は進んでいます。
そんな中でぜひご協力いただきたい、と。
ほんまに何のためにやっとる工事や、安全対策でしょ。
あっこの角で人が巻き込まれて死んだわけでしょ。だから拡幅するんでしょ。
(担当者)2人が行って難しければ、私が行きますけど。私が行って土下座でもしますわ。
市民の安全のためやろ、腹立ってんのわ。
何を仕事してんねん。しんどい仕事やから尊い、相手がややこしいから美しいんですよ。
後回しにしてどないすんねん、一番しんどい仕事からせえよ。
市民の安全のためやないか。
言いたいのはそれや。
そのためにしんどい仕事するんや、役所は」
部下に「辞表出しても許さんぞ」「自分の家売れ」明石市長の暴言詳報
でもですね、全文読むと、市長の真意は「道の狭い角で交通事故があり、女性が亡くなったから、道路の拡幅をしなければならないのに、明石市役所の担当者が7年近く放置してきたので、市長がブチ切れている」のが分かります。ブチ切れて暴言を吐くのはいかんと思いつつ、その目線は「市民の安全のために、役人が働かないことに対する怒り」である以上、これってむしろ素晴らしい市長さんなんじゃないの?市民の安全のために役所がしっかり動くよう激励してブチ切れてとにかく仕事を進めようという気魄さえ感じるわけですよ。
さらには「2人が行って難しければ、私が行きますけど。私が行って土下座でもしますわ」とまで言っています。部下の不始末を見て、彼らの責任を厳しく叱責するだけでなく、駄目だったら自分が現地に行って土下座でもするとまで伝えているのです。良い上司じゃないですか。
その割には土下座する相手の物件を「きょう火付けてこい。燃やしてしまえ」とか言っているあたり市長の前のめり感もあるわけですが、これ、あくまで市民目線、市民の安全のためにこの拡幅工事が必要だ、用地買収を早く進めなければならないという責任感によって出た言葉だとするならば、むしろ人間臭く、明石市民のために働く市長と言えるんじゃないでしょうか。
それに引き換え私たちの東京都知事の小池百合子さんの体たらくは目を覆わんばかりで、築地市場跡地も東京オリンピック対策も選挙公約全滅もすべて酷いことになっています。
泉さん、もし明石市で再選できないようだったら是非東京都に来てくれませんか。一緒にいろんなもの燃やしましょう。