無縫地帯

就職活動って大変なんだね(雑感)

バブルが弾けて厳しい就職氷河期といわれた95年、96年に就職活動をしただけの自分ですが、そのころよりも日本経済は悪くなり、現役学生が大変なのは分かります。でもどうするのがいいんでしょうね。

山本一郎です。これから置物になりにゆきます。

ところで、「 若者・女性活躍推進フォーラム」という会合で川上さんが語ったとされる内容が少しバズっており、興味を持ちました。

若者・女性活躍推進フォーラム 第2回議事録

「元ネタの議事録にもあたらず脊髄反射とな」という批判を浴びるかもしれませんが、15分ぐらいでどこまで書けるかテストということで、ひとつ。

現状を解決するのは単純で、もし、新卒を一括採用するという制度を続けたいのであれば、これはある程度、公的なものですから、応募できる会社の数は5個までとかに絞らなければだめだと思います。今は、正直これがビジネスになっていますので、学生がたくさんの企業を受ければ受けるほど、その就職のビジネスにかかわっているところがもうかる構造にあります。 若者・女性活躍推進フォーラム 第2回議事録
採用も少しずつ多様化してきていて、理系では研究室が就職先を斡旋してくれることもあるようですし、最近ではインターン制度が充実してきたということで、必ずしも新卒一括採用でなくとも就職できる環境は整えたいねって話はあろうかと思います。海外でも、ドイツではマイスター制度のようなものを作って産業界が要請するスキルを持った人材の輩出は担保したりしてますね。

わが国の場合は、大学全入時代だとか、大学の文系学部がレジャーランド化しているとか、逆に大学が就職予備校になっているなどといった、学問と就業の問題は結構ねじれています。集団就職の時代じゃあるまいし、みたいなことはいろんなところで話が出ておりましたが、正社員スタートでないと生涯賃金は驚くほど低く抑えられかねないという現状を考えると、結局は良い大学、就職に強い大学に人気が集まる、それでも就職できない奴が出る、さてどうするか、ということなのかもしれませんが。

そういう求職と採用のミスマッチに入り込んでいるのがリクルートをはじめ就職活動関連サービスの産業なんだということで、コストの源泉なんだというのは川上量生さんの仰るとおりではあります。ただ、入りたい、でもなかなか正社員になれない、というところで「公的な仕組みだから」5件に抑えるよ、というのはもちろん無理筋なので、どこかで市場原理を入れて埋めていくしか方法はないのでしょうけどね。

もはやブラック企業対策も兼ねて付加価値の低い産業はワークシェアリングを進めて労働時間を厳密に管理できる仕組みを作ったほうがいいんじゃないの、と個人的にはぼんやり思いますけどね。まだ考えは煮詰まってないけど。