無縫地帯

イケダハヤトさんが自身のウェブサイトに無断ビットコインマイニングのコードをさっそく仕掛け、無事物議に

イケダハヤトさんが自身のサイトに来訪したユーザーのマシンパワーを使ってビットコインの採掘をやるコードを貼り付けていたため、ちょっとした物議を醸していました。

このところ仮想通貨を巡る諸々は、投機筋の様々な思惑や各国政府レベルでの規制などが複雑に絡んで、普通の人が気軽に手を出すにはちょっとばかりリスクが高すぎる様相となっているように見えます。金融庁も改めて国民に向けて公式に注意喚起など行っておりました。

ICOには「高いリスク」金融庁が注意喚起(ITmedia 17/10/30)

企業などがトークン(仮想通貨)を発行して資金を調達する「ICO」(Initial Coin Offering)について、金融庁が10月27日、「高いリスクがある」と注意を喚起する文書を公表した。ITmedia
もっとも知名度の高い仮想通貨の一つであるビットコイン(BTC)にしても分裂問題を抱えていることもあって相場の変動が慌ただしく何がなにやらというところですが、それだけにギャンブル性が高く面白いと感じる人々も少なくないのでしょう。実際、私も随分前にビットコインを仕込んでいたものの、にわかに投機のような値動きになってしまったので最近ほとんど降りてしまったぐらいです。また、ビットコインの場合は暗号通貨という側面から、マイニング(採掘)という形で一儲けを狙う御仁も世界中にたくさんいるわけで、今は中国がマイニングビジネスの場として最先端ということなんですが、その実態は自前で水力発電装置を設けるあたりもはや我々日本人の感覚ではついていけない世界です。

中国でビットコイン採掘が活発な理由(THE ZERO/ONE 17/10/30)

ビットコインは、採掘によって常に新しい通貨が生まれている。効率的な採掘方法を発見すれば、ゴールドラッシュと同じように大儲けができる可能性がある。現在、中国では四川省、貴州省、内モンゴル自治区などに、大型のビットコイン採掘場が続々と誕生しているTHE ZERO/ONE
マイニングは真面目にやるとそれなりにコンピューターや電力などのリソースを大規模に投入しなければならないため、どうやってそのリソースコストを低く抑えるかが勝負になるわけですが、そこで正攻法ではない手法も登場してきております。

人気サイトがアクセス数の多さを利用し閲覧者のCPUパワーで仮想通貨マイニング、広告に代わる収入源になるか?(Gigazine 17/9/20)
閲覧者のPCを無断でマイニングに利用するサイトが多数--5億台に影響の可能性も(CNET Japan 17/10/16)

要するにウェブサイトへアクセスしてきたユーザーのCPUリソースをそのままマイニング用途に頂戴してしまおうということで、世界中から大量にアクセスを集められるようなサイトであれば「塵も積もれば山となる」という格言通りに暗号通貨のマイニングが出来てしまうようです。問題視されているのは、こうしたアクセスユーザーのCPUリソースを無断でマイニングに使ってしまうサイトが増えつつある傾向があることでして、そもそもモラルとしてどうなのかという話にもなってきます。

訪問者のCPUを乗っ取れば、電力が消費される。多くのユーザーは、大量の広告を表示されるくらいなら、電力を提供する方がましだと思うかもしれないが、同意がカギとなる。CNET Japan
モラル以外にもサイトを閲覧してるユーザー側の感情的な部分で勝手にCPUを乗っ取られるのは気分が悪いという意見も出てきそうですね。「一言ぐらい断れよ」という気持ちもあるでしょうし、オーバーレイ動画広告みたいに勝手にギガ食って宣伝されることで読み手が二度とそのサイトを訪れなくなるリスクと、来訪者のマシンパワーを拝借して採掘し得られるマイニング利益の見合いなのかもしれません。

で、こうしたちょっと他人の気分を害するような感じの面白おかしい世界のトレンドに聡いのがイケダハヤトさんだったりしますが、期待に違わず早速ご自身のウェブサイトにマイニング用のスクリプトを埋め込んで運用を始めたそうでして、当然のようにネット民の一部で話題になっております。

イケハヤ氏のブログがアクセスしてきたユーザーのPCを使って勝手にマイニング(はらですぎ 17/10/31)

こうしたネット民の反応についてイケダハヤトさんも平常運転な感じのツイートをされておりました。

読者のCPUを借りてマイニングをしてみたら、なんか面倒な人たちが湧いていることに気づいた。こういう人たちが実験とイノベーションを阻害するわけですなイケダハヤト@仮想通貨
残念ながら今後無断でマイニングのためにユーザーのCPUリソースを拝借するようなウェブサイトが増えていく可能性は否めません。こういう輩は許せんということであれば、ブラウザにこうしたマイニング機能を無効化するための機能拡張などをインストールして防衛していくしかなさそうです。

ハッカーがあなたのブラウザで、仮想通貨を発掘しているかもしれない(lifehacker 17/10/31)

誰かの個人的な利益のために、自分のパソコンの性能に悪影響が出ているかもしれないと心配な人は、許可していないサイトの暗号マイニングツールを無効化できるブラウザ拡張機能『NoCoin』をインストールしましょう。lifehacker
行儀の悪いサイトがあまりに増えるようであれば、近々Googleあたりで何か対策を出してくることになるのかもしれません。とはいえ、こういうイノベーションのようなフリーライダーのような、微妙な香りの仕組みが出るたびに行政よりも先にGoogle神がジャッジする、みたいなインターネットのお作法もいかがしたものかと思うんですけど、どうでしょうか。