無縫地帯

NHKソウル支局長らが北朝鮮対外宣伝サイトに実名で登録(追記あり)

13年4月5日、アノニマスが北朝鮮の対外宣伝用のサーバーをクラックし、協力者や閲覧者の連絡先リストが流出、公開され騒ぎが広がっています。日本の学者や報道関係者もリストに含まれ、波紋が広がっています。

2013年3月下旬ごろ、匿名のハッカー集団1アノニマス(One Anonymous)が北朝鮮に対してハッキングを予告し、数日にわたり北朝鮮のサーバー群に侵入を果たして「さすがアノニマス」って感じになっております。その突撃した先のひとつが北朝鮮の対外宣伝・工作を担う「ウリミンジョクキリ(邦訳:わが民族同志)」で、アノニマスのハッカーによってクラックされてしまい、サーバーに入っていた閲覧のための登録メールアドレスや北朝鮮からの何らかの連絡先リストが流出しました。

その後、北朝鮮による仮想通貨(暗号資産)の不正取引の際に使われた北朝鮮工作員と思しき人名リストも含まれていることが明らかになり、どうやら北朝鮮がその政策を宣伝するときに連絡する先の連絡帳のような使われ方をしていたようです。

Anonymousが北朝鮮にサイバー攻撃、公式宣伝サイトがダウン(ITmedia 13/4/5)
国際ハッカー団が北サイトから会員リスト取り出す…韓国人と思われる人も相当数(中央日報13/4/5)
北朝鮮による仮想通貨の“窃盗”事件、米政府の起訴で明らかになったその全貌(wired日本語版 20/4/17)

この漏洩した北朝鮮「ウリミンジョクキリ」のリストに、NHKソウル支局長・塚本壮一さんらの名前も入っており、主にネット上で物議を醸していました。

現段階で、塚本壮一さんが工作員だと断定するのは困難ですが、なにぶん北朝鮮の対外広報宣伝サイトの位置づけになっていることもあり、これは着火すると大変なんじゃないかという雰囲気が否めない内容になっております。

何事でもないことを祈るしかありませんが、このあたりはちゃんと状況の確認をしておかないといけない内容ではないかと思います。

(2020年10月16日 追記)
本件記事に関しましては、元NHKソウル支局長の塚本壮一氏より内容について当該サイトへは取材活動での登録したのみという主張があり、記事の削除依頼と謝罪のご要望をいただきました。本記事は事件を受けた意見論評として構成しておりますが、本件記事について言及されている情報など補足追記し、アップデート致しました。