つまらんウェアラブルデバイス戦線にAppleが乱入
IFA2014にAppleが乗り出してきたぞということで、この微妙な界隈についてに本命が登場したのかと少し界隈がさざめいています。
山本一郎です。面倒なので歯にウェアラブルデバイスを入れて欲しい派です。
ところで、IFA 2014開催ということで色々と新製品の話等が報道され、今年はNHKまでもが大きく「ウェアラブル」という言葉を使って煽り気味なニュースをやっておりました。
ベルリン家電ショー開幕へ「ウエアラブル」競争激化(NHKニュース 14/9/5)
世界有数の家電ショーがドイツのベルリンで開幕するのを前に、メーカー各社は、身につけて操作することができる「ウエアラブル端末」と呼ばれる新たな情報端末を相次いで発表し、スマートフォンに続き成長が期待される分野での競争が激しくなっています。NHKニュースただ正直な話、その話題の最先端であるはずのウェアラブルデバイスですが、今のところメディアから流れて来る情報をザッと見る限り、これといったわくわくするような新しいものは出てきていない印象です。まあ、私の目が曇っているだけなのかもしれませんが、単に豪華な装飾を施して高く売ろうとしているくらいにしか見えないんですよね。
っていうか、身に着けておく必要ないものばかりじゃん。
ASUSのAndroid Wear端末「ZenWatch」は本革バンド+曲面ゴリラガラス(ITmedia 14/9/3)
こんなものよりは、掃除ロボットの方がずっと面白いわけです。
速報:ダイソン 360 Eyeロボット掃除機発表。全天周パノラマカメラで周辺環境を把握しつつ清掃(Engadget日本版 14/9/4)
最大の特徴は、天面中央部に搭載された360度パノラマカメラです。連動して動く赤外線センサーと合わせて、周囲にある障害物などの状況を把握しつつ、三角法計算により割り出した自身の位置や方向(ジャイロセンサーも内蔵しています)を測定。室内にある目印として使える物体も利用し、自らの軌跡を把握しつつ動作します。iRobotのルンバも十分に面白かったのですが、いよいよ本格的なロボット家電時代の到来を思わせる機能を備えているようです。あとは実際の製品が壊れず毎日使えるだけの実用性を備えた仕上がりとなるのかどうかが気になります。
これにより、部屋の中の位置取りをミリ単位で行うことが可能となり、掃除が完了している箇所と未完了の箇所の把握なども可能になったとアピールします。Engadget日本版
こうしたわけで、ウェアラブルデバイスはまだ当分様子見が続きそうかと思っていた矢先、Wall Street JournalがAppleは9月9日に発表するウェアラブルデバイスにNFCを搭載しそうだという観測記事を出してきました。
アップル、スマートウオッチでモバイル決済対応へ(WSJ 14/9/5)
米アップルは、近く発表するスマートウオッチに近距離無線通信技術(NFC)を採用する計画だ。事情を知る複数の関係者が明らかにした。同製品がモバイル決済の分野で果たし得る役割を同社が見いだしていることをうかがわせる動きとなる。WSJ次期iPhoneにNFCが搭載されるだろうという憶測はかなり前から出ていましたが、ウェアラブルデバイス側にも搭載されるという話は今回が初めてです。で、日本国内ではガラケーの時代からおサイフケータイが普及してもはや一段落感もあるため、iPhoneにNFC搭載という話にしても何を今さら感が強すぎてあまり話題になっていませんが、当の米国においてはGoogleがAndroidにNFCを搭載してモバイル決済を推進しようとして転けた経緯もあるため、今度のAppleがはたしてどうなるかはかなり注目されているようでして、例えば以下の論考記事などを見ると今の日本ではちょっと想像しにくい「熱」みたいなものを感じます。
アップル、モバイル決済に旧技術を採用か?(ReadWrite Japan)
アップルは埋もれた技術を、ホットな需要が高い製品に変えることに長けている。その専門のようなものだ。NFCを金のなる木にしようとしていることは読み取れる。ReadWrite Japanさらに、Appleの新型ウェアラブルデバイスにもしNFCが搭載されるのであれば、決済機能だけで終わるようなことはないだろうという憶測も出てきます。
iWatchにNFCが組み込まれるなら支払だけでなくすべてのAppleデバイスのハブとなる(TechCrunch 14/9/5)
iWatchがNFCでMacとiOSデバイスと通信して、ユーザー認証を行ってくれれば、いちいちパスワードを手で入力する必要がなくなる。これだけでもユーザー体験の画期的な進歩だ。これまでにもBionym Nymiなどの専用認証デバイスは存在したが、Appleならこれを実用的な多機能ウェアラブルデバイスとして実現できる。iWatchによってユーザー体験がスムーズ化されるのは店舗での支払だけでなく、(iOS 8のHomeKit機能を通じた)iOSデバイスのコントロール、さらにはPassBookを利用したポイントカード入力や切符、チケットの購入まで幅広い。TechCrunchなるほど、認証機能を一手に司るツールとしてのウェアラブルデバイスという考え方はかなり面白いかもしれません。全てのスマートな機器のカギは腕につけた一つのウェアラブルデバイスで用を足せるのであれば、これはかなり便利です。ただし、そうなるとそのウェアラブルデバイスに要求されるセキュリティ機能についても相当に高度なものが要求されることになるでしょう。もしかしたらこれまでになかった新しい生体認証機能などが導入されるのかもしれないといった妄想も広がります。
とりあえずAppleは次期新製品の発表会を9月9日に行うそうなので、あまり過大な期待は禁物ですが、それなりに楽しみにして待ちたいと思います。
Apple、9日のイベントを生中継へ――“iPhone 6”と“iWatch”を見られる?(ITmedia 14/9/5)
なんか、ついに生体認証がDNAレベルのところまで来た!とかいって、これが破られた日にはもうどうしようもありませんからね。世間に出回っている個人に関する情報が、その個人の認識を超えて収集されたり複製されたり偽造されたりする世の中になってしまうのでしょうか。
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