マイクロソフトに「XPの基本仕様を公開しろ」と坂東太郎さんがワイルドな要求をする
元毎日新聞記者の坂東太郎さんが、ご自身のY!Jニュース個人でマイクロソフトに対して「XPの基本仕様を公開しろ」という途方もない要求を投げて物議を醸しております。
山本一郎です。見出しで読んでいてのけぞったのですが、これ。
本気で言ってるんですかねえ?
マイクロソフトはXPの基本設計を公開すべきだ
全編を通じて何を言っているのかいまひとつ良く分からない記事なんですが、「サポートを打ち切るような古ぼけたOSだから、基本仕様(ソースコードのことか?)は公開しても構わないだろう」という流れになっているようです。
想像するに次の二つの点が想像できます。どこから説明するべきなのか迷うわけですけれども、セキュリティの問題や知的財産の問題が大きく立ちふさがるから普通はそういう間抜けなことをしないのだという理解力が筆者には欠けているように思います。
【1】XPの基本設計に「7」「8」につながる独創的なアイデアがいっぱい詰まっている
だとしたら何でVistaや「7」「8」を出したのかという根本的な疑問が生じます
【2】XPの基本設計が稚拙すぎて公開がはばかられる
別にいいではないですか。2001年リリースした商品が古ぼけるのは当然です。そうだから新OSを出したといえばすむ話。XPを使い続けたい人は「それでもいい」のだから文句をいわないだろうし、古さや稚拙さにビックリする者は「7」「8」に乗り換えるでしょうからMS社にとって損はありません。マイクロソフトはXPの基本設計を公開すべきだ
とりわけ、まだまだ利用者が残っているセキュリティの問題について、ソースコードを公開したとき誰がその脆弱性を管理しアップデートをしていくのか、悪意ある人間に先回りされる危険性はないのかといったところは当然懸案になります。また、バージョンも正規で管理できなくなれば、野良で改良されたXP同士で互換性を保つこともむつかしくなっていくでしょう。
おそらく、ソースを公開するとボランティアな人たちがマイクロソフトに代わってソフトウェアを改良してくれるだろうという期待があるのかもしれませんが、そもそもXPのコード群や機能はマイクロソフトの特許が多数含まれておるわけで、知的財産的にもオープンにしたところでそれが誰に帰属するのかは問題になるんじゃないでしょうか。そういう修羅の世界観で頑張りたいならUbuntuでも使って欲しいと思うのは私だけですかねえ。
オープンなのはmixiだけでいいんじゃないかと思いました。