無縫地帯

ビットコインもセカンドライフみたいな感じになるのでしょうか

しばらく騒ぎになっていたビットコイン界隈も、おおよそ落ち着きどころが見えてきたようで、いまいまの関連の議論をまとめてみました。

山本一郎です。昨夜は友人とビールを飲みながら通風の発作の痛さについて力説しました。

ところで、ネット民の一部でなにかと話題のビットコインですが、ようやく米国政府でも見解が発表されました。

ビットコインは課税対象米当局指針、資産と認定(日本経済新聞 2014/3/26)

指針はビットコインを法定通貨ではなく「資産」と認定し、資産に対する一般的な課税原則を適用するとした。ビットコインのやり取りで収入・利益を得た企業や個人には、IRSへの報告・納税の義務を課す。日本経済新聞
やはり通貨としては認められませんでしたね。まあしょうがないんだろうなあと思うわけですが。で、この件を受けてどのような影響が今後生じるであろうかを簡単に論考している記事が出ておりました。

アメリカ内国歳入庁、「Bitcoinは通貨ではなく資産」と決定―その影響は?(TechCrunch Japan 2014/4/1)

それほど長い記事ではないのでリンク先の記事を直接読んでいただければと思いますが、以下の一文が全てを語っているという感じでしょうか。

Bitcoin取引をいちいち記帳し、政府に報告しなければならないというのはBitcoinのアナーキスト的理想とはまさに正反対だ。TechCrunch Japan
結局のところ、コーヒー1杯程度の対価を支払うためにビットコインを利用するといった貨幣的な使い方は、その後の経理処理の面倒さを考えるともはや現実的なビジネスとしては成立しないような気がします。

しかしながら、こういう状況が明らかになった後なのにもかかわらず、これから米国ではさらにビットコインが盛り上がるといったノリの提灯記事が相変わらず一部にあるようでして、どういうポジショントークなのか気になるところです。

ビットコイン死なず…米では利用広がる(日本経済新聞 2014/3/31)
米当局がビットコインを事実上公認。日本は巨額の富を失ったかもしれない(ニュースの教科書 2014/3/31)

もっとも、正規の所得申告などが全く関係ない反社的な連中にとってみればこうした状況が影響することもなく、さらにビットコインが重宝される状況となっているような報道もあったりはします。

EメールマーケターのMad Mimi、DDoSアタッカーの身代金「1.8ビットコイン」の要求を拒否(TechCrunch Japan 2014/4/1)

Bitcoinの要求自体は興味深い。暗号化通貨はユーザーに一定の匿名性を与えるからだ。この利便性を踏まえれば、今後もこのドル換金可能なbitcoinを要求する悪質な犯罪者が出てくるかもしれない。TechCrunch Japan
こういう形でビットコインのようなテクノロジーが進化するのはできれば避けたいものでして、まさに悪貨が良貨を駆逐する典型とならなければ良いのですが。なんというか、ビットコインは、話題性ばかりが先行してそこに夢を見てしまう人を生み出したセカンドライフ的な匂いもあったりしますが、はたして同じような末路を辿ることになるのかどうか数年後が楽しみです。

一応、FSA的には富くじ扱いじゃないかとか、地域クーポン券の延長線上だろうとか、いろんな議論は起きているようですが…もう少し様子を見ないと制度的にどう取り扱われるのか良く分からないというのが実情でございますね。