WhatsAppやLINEが話題ですがメッセージングアプリってどうよ
WhatsAppがFACEBOOKに買収されたり、LINEがソフトバンクグループ入りという怪情報が出たり、さまざま騒がしい状態にあるようですが、どうでしょうか。
山本一郎です。暗号化に適さないメッセージングアプリは使わない派です。
ところで、情報の流れが速いITの世界ではもはや旧聞となってしまうのかもしれませんが、FacebookがメッセージングアプリのWhatsAppを約160億ドルという巨額で買収し大きな話題となりました。
Facebook、チャットアプリのWhatsApp を160億ドルで買収へ(Engadget日本版 2014/2/20)
この買収劇を巡っては本当に数限りない論考や逸話、ニュースがネットにあふれ出し、今も日々さらなる新しい報がもたらされる有様です。
Facebookが買収するWhatsAppは「完璧なSMSキラー」になるというシンプルな目標に邁進(Market Hack 2014/2/20)
FacebookのWhatsApp買収を数字で見る--160億ドルはお買い得?(CNET Japan 2014/2/20)
Brian Actonの究極のサプライズ人生(TechCrunch Japan 2014/2/20)
フェイスブックが190億ドルで「WhatsApp」を買収する理由(WIRED.jp 2014/2/21)
GoogleはFacebookのWhatsApp買収を阻止しようとしていた――米報道(ITmedia 2014/2/21)
一杯食わされたのは誰?--Facebookが買収するWhatsAppの“三無主義”(ZDNet Japan 2014/2/24)
WhatsApp、今年中に音声通話を提供へ - ザッカーバーグCEO:「長期的な成長に期待」(WirelessWire News 2014/2/25)
皆が思わず語りたくなるような話題であったということですよね。実際のところは、これからWhatsAppがFacebook傘下において、どういう運営をしてどのような成果を生み出していくのか見てみないことにはよく分かりませんが、じっくりと観察したいと思います。
で、この派手な話に釣られるような格好で、ソフトバンクもメッセージングアプリへ色気を出すのではという観測気球をBloombergが打ち上げたものですからネットでは蜂の巣をつついたような反応が巻き起こりました。
ソフトバンク、LINEの株式取得目指す―関係者(Bloomberg 2014/2/25)
2月25日(ブルームバーグ):ソフトバンク は韓国の検索サイト最大手ネイバーの日本子会社であるLINEの株式取得を目指している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。BloombergソフトバンクがLINEの買収に動いているとの飛ばし記事に株式市場が全員参加で飛びつく(市況かぶ全力2階建 2014/2/25)
まー、今のところこちらの話題は完全にネタですよね。
LINE、電話サービスを3月開始 出澤氏「ソフトバンク買収という話はないです」(ハフィントンポスト日本語版 14/2/26)
一方で、FacebookによるWhatsApp買収が生み出した余波で興味深いのは、以下のような話が流れてきている点です。
ドイツ人が大挙してWhatsAppからThreemaへ移行: Facebookの一員になったのでプライバシーが心配(TechCrunch Japan 2014/2/22)
セキュアなメッセージングアプリTelegramがWhatsAppの買収後に800万のダウンロードを達成(TechCrunch Japan 2014/2/25)
Facebookが世界中からいかに信用されていないかを証明するような面白話というところでもありますが、プライバシーやセキュリティが保証された通信手段というのはこれからの時代において大きな需要があり、そこに大きなビジネスチャンスが横たわっているという話でもありそうです。
翻って日本のキャリアは、過去にキャリアメールというプライバシーもセキュリティもそれなりに担保できていたであろうサービスを有していたわけですが、色々な失敗を重ねた結果ユーザーから見捨てられてしまった感が強いです。また多くのエンドユーザーもキャリアメールより利便性が高く簡単かつ無料で使えるのであれば、個人情報漏洩の可能性があってもサードパーティのメッセージングアプリを選ぶという選択をしてしまいました。ただ、そういう選択をしないユーザーもサイレントマジョリティとして存在している可能性はあるはずで、新しいセキュアなメッセージングサービスが日本でも今後注目されるということはありそうかなと感じる次第です。
mixiもはよ。