我らがTizenにソフトバンクが救いの手?
Tizenは衰退しました。
山本一郎です。睡眠不足で気力が盛り下がっています。
ところで、ドコモが事実上の撤退ともとられかねない発言をしてかなり盛り下がっている我らがTizenであります。何ということでしょう。
ドコモ、Tizen スマホ当面見送り。販売数伸び悩みが影響、第3のOS投入「タイミングではない」(Engadget日本版 2014/1/16)
NTTドコモは、同社が主導的に進めるTizen OSについて、2013年度内の導入を「当面見送る」と発表しました。製品中止の噂が出るなど、鳴り物入りで登場したものの、鳴り物以外の実物が未だ見えてこないTizenですが、少なくとも当面、鳴り物も鳴らないことになりそうです。 Engadget日本版鳴り物も鳴らないとは酷い書き方です、Engadgetは。Tizenのことを分かってDISってんのかよ。分かってて書いてますね、出すぎたことを申しまして申し訳ございませんでした。
しかし、そんな厳しい状況に対して、もしかしたら一筋の光明が差しつつあるのかもしれません。なんと、我らがソフトバンクが今や傘下となった米Sprintをも率いてTizenのパートナープログラムへ参画することを発表しております。
Tizenのパートナープログラム、ソフトバンクが参画(ケータイWatch 2014/2/13)
ドコモがリリース延期したTizenにソフトバンクなど15社参加(ASCII.jp 2014/2/14)
とりあえず落ちているものは何でも拾って口に入れてみるソフトバンクグループの真骨頂と言えましょう。ぜひ前向きに取り組んでいただきたいものです。
もっとも、ソフトバンク側のコメントは「プラットフォームの技術調査の一環として加入した。具体的なアクションについて予定は全くない」(ケータイWatch)というつれないものでして、なかなか世間は甘くないという話でもあります。これがはたして実はツンデレなのかどうかはしばらく様子を窺うしかないでしょうが、Tizenで一旗揚げようとしていた方々には一縷の望みが残ったのかもしれません。
ちなみに、そうした第三のOS的な目論みで果敢に挑戦するエンジニア向けイベント「エンジニアサポートCROSS 2014」で、「スマフォOS戦国時代」という面白そうなセッションがあったようです。
「スマフォOS戦国時代」レポート(Gihyo.jp 2014/2/12)
イベント前日にドコモからTizen発売を見送るというショッキングな発表があり,冒頭から「一言で言うとTizenはスマホ戦国時代に負けた」という過激発言からスタートしました。(中略)Tizenの特徴はネイティブとHTML5の両方でアプリケーションを開発できることが挙げられます。今村氏は「今後HTML5の需要はますます高まってくると思われる。ぶっちゃけるとTizen携帯が普及することは考えにくいと思っている。普及するとすればTizen IVIのほうで,特に名古屋地区の動きは活発なので注目してください」と述べました。Gihyo.jpやはりスマホ方面でのTizenの目は無いという認識が強そうではありますが、これもあくまで一つの見解でしかありません。何事にも奇跡は起き得るという気持ちが大切かと。
奇跡というのは起きるものではなく、起こすものですからね。
で、そういう奇跡的な話として、これはまだ海外記事しかないようですがかなり刺激的なレポートが出ていました。
Samsung’s Tizen Will Hit the Ground Running with Android Apps(MIT Technology Review 2014/2/13)
As the world's leading smartphone maker prepares to launch its own OS, new software will allow it to run as many as "hundreds of thousands" of Android apps.MIT Technology Review乱暴かつ適当にまとめると、TizenスマホでAndroidアプリがそのまま使えるようになるかもしれないというなんとも夢のある話があるようです。詳細は全く不明ながら、もしかしたら近々バルセロナで開催されるMobile World Congressで発表があるかもしれないそうで、これまたwktkな感じになっております。
Tizenには永遠のベイパーウェア的な魅力があって目が離せません。なんつーか、都市伝説的な。張遼来るぞーみたいな。