無縫地帯

今年もザ・政治の時期がやって参りました

いやー、自民党政治が帰ってきたなあと、改めて思うわけであります。

山本一郎です。終戦記念日ですね。海外のフィギュアで、帝国海軍兵士山本一郎というのが売られておりまして、毎年軍国主義者に間違われるのではないかと戦々恐々とするのであります。

毎年この時期は予算関連が慌しいわけでありますが、いかにも自民党政治だなあと思うような事案がありましたので、軽く触れてみたいと思います。

自民「族議員」の動き活発に…予算編成へ圧力も(読売新聞 13/08/15)

山本拓党資源・エネルギー戦略調査会長は「地方の有権者、特に自民党支持の有権者にアベノミクスの経済効果を出すのみだ」と訴えた。自民「族議員」の動き活発に…予算編成へ圧力も
いやー、ゲスい日本の暑い夏が帰ってきた感じがして、心から「おかえり」と言いたいですね。

もちろん、政権担当能力と言う意味は各分野についてしっかりとした政見を持ち政策の是非を理解できる議員がいて初めて成り立ちますので、一山いくらのノリで「族議員はけしからん」といったところで何も始まらないのですが、相変わらず執行するべき予算が増える方向でしか話が進まないように感じられるあたりはさすが自民党です。やはり戦後政治の伝承はこうでなければなりません。「選挙大勝したんで支援者に利益誘導しろ」と露骨に言えちゃうあたりが素晴らしいですね。

ここからさらに各省間の鍔迫り合いもありつつ、財務省との熱い戦いがまた秋口にかけて勃発するわけでありますけれども、霞ヶ関の皆様方におかれましては何ともお疲れ様でございます。

その意味では、埋蔵金騒ぎからこっち、予算の最適配分も含めた無駄のない公共事業に絞り込むことで歳出削減を行い、増税に代わる財源として日本の財政の立て直しを図る、というお題目がいかにお題目であるかを改めて感じる次第であります。国土強靭化にしても、優先課題から漏れているところの設備更新は進まないことを考えると、本当に何が必要な予算であり、どう予算面でフォーカスしていくのかという議論が見事に置き去りのまま、各省庁でどかどか進めていこうという機運になっちゃってて本当に大丈夫なのかと感じます。

記事にもあるとおり、シーリングからの削減があったとしても、その抜け穴として成長戦略に合致すれば特別枠があるよというのはメリハリでも何でもないですよねー、という話なんですが。まあ一年やってみて問題になったら担当閣僚のクビを丁寧に飛ばしながら再調整していこうそうしようという作戦なのかもしれません。