無縫地帯

国内アプリ紹介サイトが不正アプリの流通を推奨するような事業を展開している件で

androidにはさまざまな脆弱性があり問題になっていますが、アプリ紹介サイトが不正アプリの流通を促すような記事を広めているようで、さすがにこれは、と警鐘を鳴らしておくべきかと思いました。

やまもといちろうです。おとといからロタウイルスに罹って体調悪いです。泣きそうです。

スマートフォンなどを中心としたIT関連の情報発信サイト「にーまるどっとこむ。」にて、気になる記事がありました。結構まともな記事も多く、たまに読んで参照したりしております。

あんスマが突如、Google Playから不正にアプリをDL、改造/リパッケージング/再署名するツールを出した件について(にーまるどっとこむ。 2013/1/31)

同ブログ記事の要旨としては、Androidアプリ紹介サイト「あんどろいどスマート(略称:あんスマ)」が、Googleの規約を無視するような形で、Google Playから不正にアプリを取得できるようにしたり、またそれらのアプリを改造するツールを配布したりしているという報告になっています。

不正なアプリの取得については、あんスマ側にGoogleアカウントの認証情報を預けて、あんスマ経由でアプリのファイル(APK)をダウンロードする仕組み。さらにこうして入手したアプリを改造して、Android端末上で問題なく利用できるようにアプリの署名をやりなおすことも可能なようです。

これはセキュリティ的に危険であるばかりでなく、アプリの知財権利侵害となってしまう行為です。

同記事によれば、過去にも同様にアプリの改造を可能にしたツールが公開され、その危険性が指摘されて問題になったケースがあるとのこと。

以前、KLabが、Androidアプリの改造/リパッケージング/再署名ツールを出して、その危険性を指摘されてすぐに引っ込めた件。

Android アプリ「AppNetBlocker」を公開しました
[http://dsas.blog.klab.org/archives/52026407.html]
それにしても今回のあんスマの件、Google Playからのアプリファイル取得においても、正規のルートを迂回するような形で実現できるうようにしているあたり、かなり悪質な匂いがします。大丈夫なのでありましょうか。

一体、あんスマはどこが運営しているのだろうと調べてみたら、株式会社にゅーあきばでした。

この会社、今は休刊されてしまった、一部では悪名高く、また別の一部では好き者の聖地として崇められた、あの「ネトラン(旧ネットランナー)」誌を発行していたところですね。いやあ、懐かしい。一度も絡んだことがないので遠い存在ではありますけれども、中華キャノンとか、古き良きネット文化の黎明期に輝いた媒体ですね。

資金繰り悪化で休刊する“ネトラン”最終号「どうしようかなー首吊ろうかなwww」(秋葉Blog 2009/12/8)
ネトラン、著作権侵害幇助の疑いで捜索か?(だった 2009/10/10)
帰ってきた「悪用厳禁」――「ネトラン」復活(ITmedia 2007/10/19)

ネトランや、その前のネットランナーも、いまとなってはもはや遠い昔の懐かしい都市伝説のような気もしますが、確信的に微妙な違法行為もどき等々を多数紹介していたことは事実です。その伝統を引き継いだのが、今回のあんスマなんでしょうか?違法ギリギリを突くような情報の提供で耳目を引いの成功体験からまだ脱却は出来ていないようであります。もう時代も変わってると思うんだけどねえ。

悪くすれば、あんスマはGoogleの検索インデックスから削除されて、いわゆる「Google八分」になる可能性も考えられる状況ですが、今後の成り行きを生温く見守りたいところです。間違ってもgoogle先生に通報するなよ。絶対に通報するんじゃないぞ。
また、記事配信提供先に、我らがヤフーマーケットも含まれている模様。とっとと削除させるか配信中止にしておいたほうが今後のためになるんじゃないかと勝手ながら思うわけであります。

一応参考までに、こんなリンクを置いておきます。ご利用は計画的に。

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