無縫地帯

武蔵小杉で林立する高層タワーマンションが台風被災で『うんこ禁止令』の衝撃(訂正とお詫びあり)

武蔵小杉で「50年安心」をテーマに愛されるタワーマンションで下水設備が損傷を受けたことでトイレの使用が一定期間禁止になっていると話題になっており、実際使えないそうで、懸念の都市型被災が気になります。

大型台風などの災害と都市生活で話題になるのが、湾岸地域や川沿いなどでの浸水被害で停電などライフラインが途絶して「都市で難民化」することの恐怖であります。大規模なタワーマンションが林立している武蔵小杉周辺(川崎市)では、三井不動産のパークシティで下水処理設備がやられた結果、住民に対して各住居でのトイレの使用を禁止し、各階のゴミステーションに設置した簡易トイレを使うよう通達が出たと騒ぎになっています。

武蔵小杉の50年安心タワーでウンコ禁止令(5ちゃんねる 19/10/13)
(※註:スレッド内URLのタワーマンションではなく、同ブランドの別のタワーマンションが事故になっています。)

三井不動産に問い合わせをしたところ「現在、状況を確認しているが、念のための措置として」との回答でしたが、一部の高層マンションでは電源設備が断続的に喪失してエレベーターが稼働不能になり、高層階に住む高齢者との連絡が途絶えるなどの都市生活者ならではの被災問題が出てきております。具体的にエレベーターが何時間か使えないというだけで生活に支障が出てしまうタワーマンションの場合、予備電源や緊急利用可能なエレベーターを備えている施設もあるとのことですが、トイレやエレベーターに不具合を抱えている一部の高層マンションでは「日常的にお使いいただけるようになるまで、残念ながら一週間以上の補修期間が必要になりそうです」(施設管理者)とのことで、これが事実であるならば、思った以上にタワマン生活は被災と隣り合わせであることが分かります。

急増タワマン、都市防災の死角に(日本経済新聞19/9/2)

実際、日経新聞社が取りまとめた「タワマン防災」に関するサイトでは、文字通りトイレなきマンションの問題について論じており、皆さまのご一読を推奨したいと思います。一般的に、日常の防災準備では乾電池や水・食料、懐中電灯などの準備はしていても、まさかし尿を含めた汚物対策などしているわけもなく、簡易トイレやベランダなどが大変なことになりかねません。

台風一過で快晴とはいかないような、流せない話になってきて困ったものです。

(訂正とお詫び 22:17)

ご指摘があり、記事で引用先が掲載していた施設のサイトは、状況のあったマンションとは同系列の異なる施設のものでした。謹んでお詫びし、訂正させていただきます。